生きものいっせい調査

調査 ( ちょうさ ) 目的 ( もくてき )

沖縄 ( おきなわ ) 生物多様性 ( せいぶつたようせい ) のとても ( ゆた ) かな島です。ところが最近、もともといた生きもの( 在来種 ( ざいらいしゅ ) )が ( ) り、 よそから来た生きもの( 外来種 ( がいらいしゅ ) )が目につきます。 在来種 ( ざいらいしゅ ) は本当にいなくなったのでしょうか? 外来種 ( がいらいしゅ ) はどこまで広がっているのでしょうか?こんな、身近な自然の変化をみなさんに調べてもらおう! というのが「生きものいっせい 調査 ( ちょうさ ) 」です。

昔、アオカナヘビは、 沖縄島 ( おきなわじま ) では家の近くで見つかる身近な生き物でしたが、 最近は ( ) っているといわれています。こうした生き物が今どうなっているかを知ることで、身近な自然の変化について新しい発見があるかもしれません。身近な生き物や自然が、今どうなっているかを知るために、みんなの協力が必要です。

調査 ( ちょうさ ) 方法 ( ほうほう )

アンケート用紙

沖縄県内 ( おきなわけんない ) の小学校に 調査票 ( ちょうさひょう ) 配布 ( はいふ ) し、 夏休み 期間中 ( きかんちゅう ) に家や学校の周りで見つけた生き物を調べてもらいました。

フォトコンテストも 同時 ( どうじ ) 実施 ( じっし ) し、 生き物の写真と写真を ( ) った場所を教えてもらいました。

調査 ( ちょうさ ) 結果 ( けっか )

2023年の 調査の結果 ( ちょうさのけっか ) は、下のリンク先からダウンロードできます。 調査の結果 ( ちょうさのけっか ) しゅうけいマップのページからも見ることができます。


生き物をクリックすると 調査結果 ( ちょうさけっか ) が見れます。

琉球大学戸田研究室 ( りゅうきゅうだいがくとだけんきゅうしつ ) からのコメント】

今回の「いっせい調査」では、キノボリトカゲについてはおよそ20%の人が、カナヘビ類については10% ( じゃく ) の人が実際に野外でそれらのトカゲを見つけたという回答でした。最近、カナヘビ類のなかでもっとも 絶滅 ( ぜつめつ ) が心配されているミヤコカナヘビについて、 年配 ( ねんぱい ) の人たちに「小・中学生の頃にカナヘビを見たことがありますか」という質問をした聞き取り調査が行われました。その調査によると、 年代 ( ねんだい ) 年齢層 ( ねんれいそう ) にもよりますが、子供の頃にミヤコカナヘビをみたという人が10〜30%でした。また、「どこで、何をしているときにカナヘビを見ましたか」という質問に対しては、畑、山・森、自宅の庭、学校・通学路で、草刈り中、畑仕事中、または遊んでいるときに見たという回答が多くありました。回答者の年齢から 逆算 ( ぎゃくさん ) すると、それは1950〜1970年代頃のことになります。その頃には、多くの 児童 ( じどう ) ・生徒が生活の中でカナヘビ類を普通に見かけていた 状況 ( じょうきょう ) がうかがわれます。今、「カナヘビなどのトカゲ類を見た」と回答する児童の割合が少なくなっている 背景 ( はいけい ) には、自宅や学校周辺の開発が進み、緑が減ったこと、 公園緑地 ( こうえんりょくち ) など、そういう 環境 ( かんきょう ) があってもトカゲ類そのものが昔より少なくなってしまったことがあると考えられます。それに加えて、子供たちの生活が変わり、トカゲを探したり、 ( つかま ) まえて遊ぶようなことが少なくなったことも理由なのかもしれません(現在では、ミヤコカナヘビやサキシマカナヘビなど一部のトカゲ類は 許可 ( きょか ) なく ( つかま ) まえてはいけません)。トカゲ類が人たちの暮らしにどのように役に立つのかはわかりません。それでも、かつては身の回りに当たり前のようにいた 小動物 ( しょうどうぶつ ) と触れ合う機会が少なくなっていることは残念なことです。「いっせい調査」が、トカゲ類のような 小動物 ( しょうどうぶつ ) のことや、 小動物 ( しょうどうぶつ ) と人との関わりについて考える機会になればと思います。学級や友達との間で 話題 ( わだい ) にしてみてください。